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「自作のご飯茶わんで新米を食べる」ワークショップの報告

秋のカルティベイト・ワークショップは「自作のお茶碗で新米を食べる」という“陶芸”と“料理”の二部構成での開催でした。

まだ暑さの残る9月の半ば、参加者の皆さんと鎌倉市佐助の陶芸家、倉田牧郎氏の工房 「陶芸工房 鎌倉佐助 Room114」 に伺いました。倉田さんの工房は鎌倉駅から徒歩10分程ですが、駅周辺の喧騒とは別世界のような静かさ、吹き抜ける風も涼しげに穏やかで・・・・・緑に囲まれてこころ穏やかに作陶にも集中できる環境です。

陶芸1年生の私たちは最初に“土の話”や“大まかな工程”のお話を伺い、いよいよお茶碗製作がスタートです。今回の作陶は“手びねり”という手法、ろくろを手で回しながら形を作っていきます。参加者のみなさんも仕上がりのイメージを描きながら真剣そのもの、しばらくすると“ろくろの上の土の塊”は段々とお茶碗になっていくようですが、口が広がったり、厚みがあったりと初めての作業に悪戦苦闘。「乾燥、焼成で小さくなるから大きめで大丈夫」という先生のお話ですが、私の目の前の作品は何だか巨大・・・・(少しだけ不安)。倉田先生の“魔法の手”で修正していただきながら、1時間ほどで何とか自分たちが思い描いた“お茶碗”の原型です。暖かい感じの丸いお茶碗、シャープなイメージの平茶碗、それぞれに個性が感じられます。最後に見本の色を見ながら釉薬の選定、今回は“削り、釉かけの行程”はおまかせのコース、1ヶ月後の仕上がりを楽しみにワークショップの第一部は終了しました。

やっと秋風らしくなりはじめた10月25日(日)、片瀬山「カルティベイトスタジオ」に場所を移して「自作のお茶碗で新米を食べる」第二部の開催です。出来あがった自分たちの作品を目の前に思ったとおりに出来た人、ちょっと違った人、いろいろ・・・・・でも、初めての自分の作品・・・・・手に取り眺め、皆、感動です。

この日は出来あがった自作のお茶碗で「新米とそれに合うおかず」堪能するというワークショップ第二部です。まずは食材からご紹介、メイン食材の新米、これは“銀座十石”さんの「魚沼産こしひかり」をご用意、お味噌は“山崎糀屋”さんの新潟の米味噌。大根、さつまいも、里芋、ネギ、オクラ、甘とうがらし、はなな、コールラビ・・・・・野菜は“セレックの斉藤さん”の採れたての湘南野菜をお願いしました。お酒も新潟「影虎」の純米酒、これは鎌倉では日本酒の品そろえの豊富な酒屋さん “高崎屋”さんにメニューに合わせて選んでいただきました。

さあ、厳選素材での料理の開始です。“土鍋ご飯”で炊き上げた新米に合わせたこの日のご飯の友は “ちりめん山椒” “牛肉のしぐれ煮” “野菜の塩糀漬け” “自家製味噌漬け(豚肉・豆腐)” “鶏肉のパリパリ焼き” “湘南野菜のだし浸し” “具たくさんのお味噌汁”そして“和風マロンパフェ”とかなり盛りだくさんのメニュー、「ご飯何杯食べられるのだろう・・・」という声もあがる中、野菜を蒸したり、焼いたり、お味噌汁を作ったりと手際よく料理が出来上がっていき、あっという間にテーブルには出来たてのおかずの大皿が並べられ、お待ちかね“新米の宴”が始まりです。

炊き立て土鍋のご飯は米粒が立ち、米の一粒一粒の甘さと存在感を感じられ、“日本人で良かった”と思わせる満足いく仕上がり、普段土鍋でご飯を炊く機会があまり無いという参加者の皆さんも簡単にこんなに美味しく炊けるのかとビックリだった様子です。まずはちりめん山椒や牛肉のしぐれ煮で一膳目、二膳目は味噌漬けや野菜のだし浸しで、塩糀の漬物にお味噌汁と一緒に“おこげ”をもう少し・・・・当日は参加者全員で白いご飯をいっぱい食べて企画通りの 「自作のお茶碗で新米を食べる」1日になりました。

今回のワークショップに参加してくださった皆様、ありがとうございました。食欲の秋、皆様のご自宅で今回作った自作のご飯茶碗で“美味しいご飯とご飯の友”を堪能してくださっていると嬉しいです。

カルティベイトのイベント、次回はヌーボー解禁直後の11月23日(月・祝) “自然派ヌーボーと秋の恵みを味わう”ワインと料理のパーティ企画です。参加の方々とワインと料理を楽しむ晩秋の1日になりそうです。

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